<Header>
<Author: 岑參>
<Title: 登古鄴城>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 古鄴城に登る>
<BookPage: 118>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
下馬登鄴城，
城空復何見。
東風吹野火，
暮入飛雲殿。
城隅南對望陵臺，
漳水東流不復回。
武帝宮中人去盡，
年年春色爲誰來。
<End Poem>
<Translation>
馬から下りて、昔の鄴城に登ってみた。がらんとして何も見るものはなかった。ただ東風が野火を吹きあおりながら、日暮れがた、昔の飛雲殿のあととおぼしいところへはいってゆく。城壁の一角に立って南の方を眺めると、ちょうと望陵臺のあとと向 かいあっている。しかし漳河の流れがかたわらを東へ東へと流れて行っているぱかり。再び帰ってくることのない過去の時代を物語っているかのようだ。武帝が遺言をして、 死後も毎月一日と十五日に宮中の妓女たちを集めて音樂を奏させたというが、もちろ ん當時のあでやかな美人たちは一人として存在していない。この荒れはてた古都にも 年々春の景色だけは昔どおりめぐってくるが、いったい誰のために春がおとずれてく るのだろうか。
<End Translation>
<Formatted Translation>
馬から下りて、昔の鄴城に登ってみた。
がらんとして何も見るものはなかった。
ただ東風が野火を吹きあおりながら、
日暮れがた、昔の飛雲殿のあととおぼしいところへはいってゆく。
城壁の一角に立って南の方を眺めると、ちょうと望陵臺のあとと向 かいあっている。
しかし漳河の流れがかたわらを東へ東へと流れて行っているぱかり。再び帰ってくることのない過去の時代を物語っているかのようだ。
武帝が遺言をして、 死後も毎月一日と十五日に宮中の妓女たちを集めて音樂を奏させたというが、もちろ ん當時のあでやかな美人たちは一人として存在していない。
この荒れはてた古都にも 年々春の景色だけは昔どおりめぐってくるが、いったい誰のために春がおとずれてく るのだろうか。
<End Formatted Translation>